No.20200503 バンダナ先生のがん患者さんへのコロナパンデミックに対する極意

WHOが3月11日に新型コロナウイルス(COVID-19)を「パンデミック(世界的大流行)」と表明し、4月7日には「緊「急事態宣言」を7都道府県に、4月16日には対象を全国に拡大し、更に解除は延長!

 がん患者のみなさんは、とても不安と恐怖の日々を送られていると思います。

 

がん患者さんのための必見コロナパンデミックに対する極意をがん患者さんへのエールとともに送ります。

 

 

*一般的に、がん治療中の患者さんは、免疫が低下し、ウイルス感染・細菌感染しやすいと言われています。よって、今回の新型コロナウイルスの感染に関しても、がん患者さんは重症化するリスクが高いと言われています。抗がん剤治療、放射線治療などがん治療に医療機関を受診する場合、心配な時は主治医に連絡し相談して下さい。

 

極意-1 こんな非常事の時もあるので、主治医とは常に良い関係を保つようにしておきましょう。気の合う主治医を探す、どうしてもダメなときは、どこか良い点を探す(後ろ姿がいいとか、髪型がボンジョビに似てるとか)。

新型コロナウイルスの感染は高齢者および基礎疾患のある人が重症化しやすく、

ハイリスクの疾患は、心臓疾患、呼吸器疾患、糖尿病、高血圧、がんなどが報告されています。

決して免疫力低い「がん」がハイリスNo.1ではありません。

 

がん患者さんは、自分は免疫力が低下しており、健康な人より感染しやすいことを認識している方が多く、マスクの使用、手洗い、人ごみを避ける、など日頃から予防の心構えがあります。これをさらにしっかり守ってください。

 

極意-2 ポジティブに捉えよう。ハイリスクなので、一般の人より、より慎重になり、感染がより予防できる。

 

極意-3 がん患者さんに気づいてほしいこと:免疫力の低下を検査結果の白血球数(白血球は好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球の5種からなる)、特に細菌を攻撃する好中球の割合で評価されがちですが、癌細胞を攻撃するのは白血球の中のリンパ球です。もちろん好中球が減少すれば細菌に感染しやすくなるので危険ですが、

 

がん患者さんはリンパ球の割合、数にも注目してください。

 

注意する項目:N/L比(好中球の割合÷リンパ球の割合<2.46)、好中球数は1200以上あることが望ましい。

ちなみに、マイルド加温療法、HSP入浴法ではリンパ球が増加します。

 

 

4/8:入院がん患者のCOVID-19院内感染率

 

中国・湖北省武漢市の武漢大学中南医院で、2019年12月30日から2020年2月17日までに入院したがん患者1524例を対象に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染率を解析した。(JAMA Oncology誌2020年3月25日号電子版Research Letterでの報告。)

対象患者のCOVID-19感染率は0.79%(1524例中12例)で、年齢中央値は66歳だった。がん種は、非小細胞肺がん(NSCLC)が7例(58.3%)と最も多く、直腸がん、結腸がん、膵臓がん、乳がん、尿路上皮がんが各1例であった。NSCLC患者のうち3例に化学療法、2例放射線療法を実施していた。3例(25.0%)はCOVID-19が重症化し、1例は集中治療を要した。3月10日時点で12例中6例が退院し、3例が死亡した。

 

 

極意-4  新型コロナウイルス感染の長期化に伴い実施してほしいこと

 

I. 新型コロナウイルスを避ける:自分の外側からの予防

 

・手洗い:いろいろなものに触れる手が一番汚染されやすい。

 

・顔洗い:手でついつい顔をさわりがち、帰宅時など時々顔も洗おう。

 

・うがい:帰宅時には、うがいをしよう。

 

・マスクの使用:いろいろ賛否はありますが、咳やくしゃみの飛散予防には効果がありそう。

 

・外出自粛:人との接触を避ける。

 

・社会的距離:感染対策に必要な距離。人と人との距離を約2メートルとる。

 

 II. 新型コロナウイルス感染に負けない身体とココロを保つ:自分の内側からの予防

 

なかなか1の外側からの予防(避ける)だけではコロナウイルス感染収束に至らない現況です。同じクラスターにいても感染しない人もいます。やはり、最後は各人の免疫力だと思います。もっと自分自身の免疫力向上についての警告が公になされるべき時期と思います。是非、みなさん自身の免疫力を高める入浴、「HSP入浴法」を実践してみてください。

 

基礎的理論に基づいたヒートショックプロテイン(HSP)を高めるための入浴法です。

極意-5 HSP入浴法を実践する:HSP入欲法で新型コロナウイルス感染に関して期待できること

 

1)コロナウイルス感染を予防する→HSPはウイルス感染を防ぐ

・HSP入浴法ではリンパ球が増加する→リンパ球がウイルスに感染した細胞を攻撃する(コロナウイルス感染患者のリンパ球は減少している)

 ・HSP入浴法で増加したHSPは、ウイルスが口、鼻などの粘膜細胞に侵入して感染するのを防ぐ。

 

2)コロナストレス・コロナ欝の予防・改善

 ・臨床研究で鬱病患者のHSPは明らかに低く、HSPを増加するマイルド加温療法・HSP入浴法で症状が改善

 ・脳の海馬でHSPが著しく減少し欝が発症。HSPの投与で欝が改善→HSPが脳の神経細胞のストレスを防御

 

3)外出自粛などでの運動不足や間食で増加する肥満に対する効果

 

・HSP入浴法は、湯温が高め、入浴時間が長め、また、普通の入浴より消費カロリーが高いこと,

 さらに、 HSPは代謝を促進するので、ダイエット効果がある。

 

 

極意-6 適度な運動をする

・外出自粛、在宅勤務、休校、で自宅にこもると運動不足になりがちです。また、ストレス解消を食にもとめストレス食となり、間食が増える。その結果、糖質過剰となり、肥満、糖尿病など生活習慣病につながる。しいてはがん細胞を目覚めさせ、再発・転移の原因にもなりかねない。

 

コロナでの運動不足、糖質カロリーオーバーのための運動は有酸素運動です。

ちょっと苦しいかなというくらいのジョギング、運動をする。(1日30分のジョギングを1~2週間継続するとHSPも増加する)

 

極意-7 睡眠を十分とる

 

感染の恐怖、毎日のコロナニュースで不眠、ネットサーフィンでの寝不足が続くと欝に発展する

 

睡眠の重要性:睡眠不足だと、免疫力が低下し風邪をひきやすくなる(経験ありますよね)。

 

睡眠は生体防御ウイルスや細菌に感染する発熱(免疫を誘発)して眠くなり(ノンレム睡眠を誘発),自分を守る。

 

・ホルモンバランスの調整

成長ホルモン:寝る子は育つ。傷害された細胞が修復され疲れが取れる。ノンレム睡眠中に多く分泌

メラトニン:睡眠を促し、生体リズムを調整。暗くなると分泌量が増え、眠りの準備をする。

コルチゾール:睡眠中は低く、明け方高くなり、覚醒を準備。昼間のストレスを、睡眠で抑制する。

 

ノンレム睡眠は脳の休息、レム睡眠は体の休息。約90分の周期でノンレムとレムを繰り返す。

  夢見中のレム睡眠に覚醒したほうが、熟睡中のノンレム睡眠より目覚めが良い。

 

連続した深い睡眠を最低6時間以上、理想的には7~8時間とることがのぞまれる。

 

睡眠時間が5時間以下の人は8時間前後の人たちに比べて1.39倍肺炎になるリスクが高いというデータもあり。(Sleep. 2012 Jan 1;35:97-101.約57000人の女性対象)

 

 

よい睡眠を得るための8カ条

 

1)睡眠を妨げるストレスを遠ざける

・寝る前のテレビニュースの視聴(コロナ感染ニュースの恐怖で眠れない人が増えている)、PC、メールのやり取りなど避ける。

 

2)深部体温を下げる

体温の低下が入眠につながるので、入浴は睡眠の1~2時間前くらいが効果的

 

3)運動週間を身につけ、適度な運動をする

 ・日中、陽を浴びながら散歩、ジョギングなど適度な運動(1日30分のジョギングを1~2週間継続するとHSPも増加します)

 

4)就寝2~4時間前までに夕食を終える

・タンパク質・脂肪の消化には2~3時間要するため、睡眠中のホルモン分泌機能が妨げられる

 

5)日中に長時間の昼寝はしない

・長時間の昼寝は夜の睡眠を妨げます。どうしても眠い時は15時までに15分~20分程度

 

6)睡眠薬は医師の支持で、正しく使用

 

7)寝床を考え事の場所にしない(眠れない時には寝床を離れる)

・眠れないのに寝床にいることは、更なるストレスとなり、さらに眠れない原因となる。また、脳は場所と行為をセットで記憶する。15分以上寝付けない時は寝床を離れ別のことをし眠くなってから寝へ。 

 

8)よく眠れていないかも?と思ったら

・自分自身の睡眠の情報をまとめた日記「睡眠日誌」をつける

 

睡眠日誌とは、自分自身の睡眠の情報をまとめた日記(寝床に入った時刻・実際に眠りに就い た時刻・目が覚めた時刻・寝床から出た時刻)。自分の睡眠についてより理解しやすくなる。

極意-8 コロナウイルス感染に効くと言って売られているサプリに注意

 

・根拠がないのに、新型コロナウイルスに効果があるとうたった健康食品などが、薬局などで販売されている(3/30北海道だけでも87商品。インターネット46商品に改善要請。消費者庁は「現時点で、新型コロナウイルスに対して有効性を立証した製品は存在しない。効果を期待して購入しないよう注意して」と呼びかけている。例:深海サメの肝油、植物酵素、オリーブ葉のエキス、タンポポエキス、梅肉エキスなどなどが列挙されていた。

 

・友人・知人の紹介でも「No、ノー」と言える勇気を持とう。まだ、新型コロナウイルスに効くサプリは報告されていない。

 

7. がん患者さんへのマイルド加温療法に対しては

 

マイルド加温療法自体は、免疫を上げる治療ですので、新型コロナウイルス感染の予防的役割を果たします。

ただ、マイルド加温療法を受けるための通院に関しては、公共交通機関をご利用の際には 十分気をつけてください。

また、発熱・咳等ご自身の体調がすぐれない場合は、マイルド加温療法を見合わせる等、ご配慮をお願いいたします。

 

Ⅲ. 最近のコロナウイルス感染関連ニュースなどからの抜粋

 

4/2大曲貴夫・国立国際医療研究センター・国際感染症センター長(医療ニュース)

本当に無症状なのか:風邪をひいた時、体の変化に敏感な人は、喉の痛みなどを典型的な症状が出る前から感じていると思います。“一般の方は、自分の体調に敏感になってほしい”というメッセージがありました。

治療に関して、抗ウイルス薬も投与しますが、実際にどの程度効いているかは、まだよく分からないというのが現況。

”自分の免疫で克服する部分が大きい病気なのかな、という気がします”とのコメントでした。

 

 

極意-9

***やはり、自分の日頃の免疫力強化が一番重要なようです減らそうストレス、増やそうHSP(免疫)!

 *免疫を司る白血球の寿命は1~7日(で入れ替わる)です。継続的に免疫を上げることが大切です(週2-3回のHSP入浴を継続、毎日続けても2倍になるわけではない、メリハリが大切)。特に、新コロナウイルスに対しては初めてのウイルス、まだ抗体が出来ていない。

 

4/24:がん研究会プレシジョン医療研究センター所長 中村祐輔先生

慶応義塾大学病院は、全く新型コロナウイルス感染症と結びつかない67名のPCR検査で4名が陽性であったと報告4/21。すなわち、陽性率約6%ですので、これを日本全体に当てはめるとすでに数百万人~1千万人が感染していたことになります。67名が東京都を反映しているとしても、おおよその感染者数は百万人になります。

 

4/25日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之氏(CancerX4/21オンラインセッション)

がん患者・体験者全員が、感染・重症化リスクが高いわけではない。中国の最新の報告によると、がん患者さんの致死率は7.6%で、一般の人(2~4%)よりは高いものの、80歳以上の高齢者が21.9%、心血管障害の合併している人だと9.2%です。がん患者さんは、致死率がすごく高いわけではないが、やや重症化しやすい傾向があるとは言える。

 

4/25北里大学病院集学的がん診療センター長の佐々木治一郎氏(CancerX4/21オンラインセッション)

化学療法の副作用の発熱と新型コロナの症状の違いは:患者さん本人が判断するのは難しいので、がん治療中の方は、発熱など何らかの症状が出たら、まずは、治療を受けている医療機関や主治医へ連絡してほしい

 

4/27国立感染研究所ホームページ:第3、 第4波がこることは必然

新型コロナウイルスゲノム解析結果から、第1波-中国初-押さえ込み、第2波-欧米由来-拡散、第3,4波到来必然

 

4/28ある集中治療位の言葉(医療ニュースから)

 

日々、重症者が増えているという実感があります。

重症患者の症状の特徴予想がつかないところで急激に悪くなるのが一つの特徴です。

一つの運命なのかなと思っています。

"今、我々は間違いなく21世紀の歴史に残る1ページを見ています。

集中治療医としてこうした役割を担うことは運命だと受け入れて、社会的使命として、できることを最大限尽くしたいと考えています。

****新型コロナウイルスはかなりすごいなんといっても人類が初めて出会うウイルスで、世界を変えようとしている。

 

でも、HSPもかなり賢いきっと体の中からHSPがコロナウイルをやっつけてくれるのではと期待している。

ただ、濃厚感染(多量のコロナウイルス相手)ではHSPは枯渇する.濃厚感染(3密)は避けよう!

 ※本文中のHSPは、HSP70を示します。

 

5/5新型コロナウイルス感染専門家会議(医療ニュースから)

 

緊急事態宣言の期限が5/31まで延長されたことに対し、専門家会議から、長丁場の感染に備え、

感染拡大を予防する3原則からなる「新しい生活用様式」が提案された。

*身体的距離の確保、*マスクの着用、*手洗い(参考に別添)

 

 

 

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がん患者さんのちょっと一息

 


1. コロナウイルスなんかで死ねない!

*今まで、抗がん剤の副作用に耐え、なんとか日常生活を見かけ上は(他人から見ると)普通に過ごせるようになったのに、ここに来て新型コロナウイルスに感染してたまるものか!

 

2. 25000回、「ありがとう」と言うと願い事がかなうというので、1日1000回「ありがとう」を25日間言い続けたけど、宝くじ(願い)当たらなかった。

 ・それは少々自己利益のための邪悪な願いではないか。

*もう、10年以上、いろいろな治療を受け、再発でまた治療費がかさむ。主人は家を抵当に入れても治療費は工面すると言ってくれた。なんとか宝くじあたらないかなあ。

・気持ちは、わかるけど、「ありがとうの神様」も------ちょっと無理ですね。

 

*でもやっぱり、今度の宝くじも買います。

ちなみに、バンダナ先生は今までに1度だけ宝くじを買いました。患者さんの会社が倒産しそうで困っていたので、お年玉として宝くじをプレゼントしました。やっぱり当たりませんでした。

 

1. 新型コロナウイルス感染は、ペットには感染しないと聞いているけど、やっぱり心配で、高額なペット用の健康サプリを買って与えたら、ペットが下痢をして大変だった。

 

 ・ペットもいい迷惑だ。過ぎたるは及ばざるが如し

 

参考

 

女優岡江久美子さんが新型コロナウイルスによる肺炎で死去の報道で、多くのがん患者さんの関連施設への問い合わせが急増したとのことで、医療ニュースでの記事を記載しました。

 

・昨年末、初期の乳癌で手術後、今年1月半ば~2月半ばまで放射線治療をなさっていたとのこと。

 

・がん研有明病院大野真司乳腺センター長:「早期の乳がん手術後に行う放射線治療が、新型コロナウイルス感染症の重症化を招くという科学的根拠は現時点ではなく、考えにくい」と指摘されております。

 

 

さらに、「不安な乳がん患者は、治療を勝手に中断せず、まずは主治医に相談してほしい」と呼びかけています。

・日本医科大武蔵小杉病院の勝俣範之教授(腫瘍内科):がん患者で抗がん剤投与など化学療法を行っている場合は、感染や重症化のリスクが高い傾向にある。体内に侵入してくるウイルスなどの病原体から体を守る白血球が減少し、免疫力が低下するためだが、感染すると必ず重症化するというわけではないという。

一方、手術と放射線治療については「現段階で重症化を招くという科学的根拠はない」と指摘されています。

*放射線治療を長く休むと、癌細胞が放射線による傷害から回復してしまい効果が減弱する。特に放射線単独での治療では再発率が高くなることもある。

 

治療薬とワクチン(予防薬)は違います。

新型コロナウイルス感染者の治療薬候補

 

レムデシビル(米ギリアド)

 

レムデシビルはもともとエボラ出血熱の治療薬として開発されていた抗ウイルス薬。初の新型コロナ治療薬として最も有望

 

特例承認で5月にも利用可能

 

ファビピラビル(富士フイルム富山化学の「アビガン」)

 

ファビピラビルは2014年に日本で承認された抗インフルエンザウイルス薬。臨床試験開始、日本では有望

 

シクレソニド(帝人ファーマの「オルベスコ」)

 

シクレソニドは、日本では2007年に気管支喘息治療薬として承認された吸入ステロイド薬。肺炎が改善、臨床研究

 

ロピナビル/リトナビル配合剤(米アッヴィの「カレトラ」)

 

ロピナビルはウイルスの増殖を抑えるプロテアーゼ阻害薬。日本では2000年にHIV感染症に対する治療薬として承認

 

IL-6受容体抗体/JAK阻害薬

 

サイトカインストーム(過剰な免疫反応)を抑制することで重篤な呼吸障害を改善する効果が期待

 

 

 

ワクチン(感染を予防する予防薬

 

モデルナやイノビオが治験開始

 

米国立衛生研究所(NIH)は316日、NIHの一部門である国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)と米バイオベンチャーのモデルナが協力して開発したmRNAワクチン「mRNA-1273」のP1試験を始めたと発表しました。

 

アンジェスや田辺三菱が開発に名乗り

 

日本企業では、アンジェスと大阪大がDNAワクチンを共同で開発中。