冬バージョンのHSP入浴法 -2020年11月説明入り詳細版-


 

 冬に備えて、体の芯から温まり、免疫力を高め、ストレスに備える “HSP入浴法” を始めましょう!

1)夏はシャワーだった人も、寒い冬には肩まで浸かり、体の芯まで温まるお風呂入浴が恋しくなります。

2)新型コロナウイルス感染の収束は、目処がつかずwithコロナに対応できる、免疫力を高める入浴法が望まれます。

3)冬場はインフルエンザに好条件(低温+乾燥+気道粘膜の抵抗力低下)です。この季節性インフルエンザや風邪に対処できる入浴法が必要です。

4)長引くコロナストレスによる不安と恐怖によるコロナ欝の増加、急速な社会変化・AI化などによるストレスの増加。

これから冬に向かっての自分自身の免疫力増強とストレス予防に役立つHSP入浴法を実践してみませんか。

ヒートショックプロテイン(HSP)とは、

人をはじめほとんどの生き物が持っている、ストレスから自身を守るタンパク質です。
どんな生き物もストレスを受けますが、ある程度のストレスは自分で修復して生き延びるために、ストレスから身を守るためのタンパク質・HSPを持っています。HSPは、ストレス社会を生き抜いていくために生き物に備わったサバイバルプロテインです。
HSP
には大きく4つの作用、①ストレス防御作用②免疫増強作用③分子シャペロン作用(タンパク質の補助・介添え作用)④抗炎症作用があります。

HSPをふやすための入浴法がHSP入浴法です(医療機関では、加温装置を用いてHSPを増加させるマイルド加温療法を実施)。HSP入浴法は、少し熱めで少し長めの入浴と入浴後の保温が特徴です。

 

実際の 「冬バージョンのHSP入浴法」 の実施に当たって、わかりやすく、すぐに実践できるよう、細かい点まで説明(説明入り詳細版)していますので、是非、試してみてください。

 

【冬に必要な免疫力を高めるHSP

・冬のインフルエンザ、風邪予防に、日々の自身の免疫力アップに

・冬は、つい、さむくて動かず食べ放題(クリスマス・忘年会・年始会)によるダイエットに

・冬の紫外線ストレスによる肌のシミ、シワ予防、美肌効果に

・冬の年末調整、確定申告のストレス、受験生の受験ストレスの防御に

・新型コロナウイルス感染に対して、体の中から行う感染予防対策に

・長引くコロナストレスによるコロナ欝の予防・治療に

コロナストレスから脳(海馬)の神経細胞を守るHSPが、コロナ欝の予防と治療の両面で活躍します

・“なんで冬にHSP入浴法を” 、 冬は、外気温が低いので体の表面温度も低く、体を温めるには(体温を上げるには)夏よりも多くの熱量が必要となります。また、冬は運動量も減り、体温も低下しやすくなります。HSP入浴法で、体の芯まで温め、しっかり体に熱を取り込みます。HSP入浴法によるメリハリのある加温をすることにより、すなわち、所定の温度で所定の時間加温後、保温することで身体に熱ストレスを与え、HSPを増加させることができます。

 

それでは、さっそく冬バージョンHSP入浴法にトライしてみましょう。

 

【準備するもの】

   飲料水:大量の汗が出るので、必ず飲料水を準備しましょう。

HSP入浴法で出る汗は、体温調節のための汗なので、成分は殆どが水分ですので、普通の水やお茶でかまいません

・スポーツドリンクや経口補水液(OS-1など)の代用補液でも良いですが、糖分の多いものは、2倍に薄めてから飲みましょう(糖分の多いドリンクを毎日飲んでいると、糖尿病になる恐れもあります)

  ・のぼせやすい人汗が出にくい人*は入浴前にも水分をとっておきましょう。

  ・入浴中、保温中でも水分が欲しくなったら、水分補給して構いません。

  ・冷たい飲料水は体を冷やすので避けましょう**。 

飲料水の準備での参考項目

*のぼせやすい人は、身体の熱を汗として排泄できないことが原因の1つです。汗が出にくい人は、身体の熱がうまく体外に捨てれず、熱が身体にこもってしまいます。汗がでやすいように、前もって水分をとっておきましょう。

*浴室は湿度が90%以上あり、密閉しているのものぼせやすい原因の1つ。のぼせやすい人は、時々換気(網窓を少し開ける)してみましょう。

*汗を大量に出すHSP入浴法は、汗がなかなかでない人の発汗の練習にもなります。

**冷たい飲料水を飲むと、それが体に入り体温になるまでの熱を身体から奪うので、体温が下がってしまいます。 

保温終了後なら冷たい飲料水でもOKですので、保温の終了まで少し我慢(常温ならいつでもOK

   防水タイプの舌下型体温計

・防水タイプではない場合、口に入れる部分以外をビニールやラップフィルムなどでくるんで使用しましょう。

・最初のうちは、体温計で体温を確認するとよいでしょう。

慣れてきたら、自分の感覚で何度くらいか分かるようになります。

   防水温湿時計時計温度(室温)湿度計も一緒についているのが便利)

・入浴時間を測るために必要です。タイマーを付けて、入浴時間を確認するのも良いでしょう。

・浴室内の温度や湿度も測れる機能がついた時計だと便利です。

   湯温計

・実際の湯船の湯温を確認するのに便利です。

・お風呂に取り付けられた湯温設定は、浴槽に流れ込む湯の温度で、浴槽に溜まった湯の温度ではありません。

実際の湯の温度は、一般に、設定した温度より若干低くなります。特に冬は、入浴中に湯温がどんどん低下して行きます。

    バスタオルや着替え

・バスタオルや着替えは、水のかからない浴室の隅か、脱衣所の手の届く所に準備しておきましょう。

   お楽しみグッズ

  ・入浴中、じっと動かずに湯船に浸かっていると、入浴時間がとても長く感じます。

  ・ホームページの「運動するHSP入浴法」に記載された簡単な運動をするのも良いでしょう。

   体温も上がりやすく、時間が経つのが早いです。

  ・防水カバーしたiPhoneや音楽プレイヤー、防水カバーをつけた本などで入浴時間を楽しむのも良いでしょう。

 

 

【入浴前】

1 湯温の設定

・冬は外気温が10℃以下になってきます。体温(特に体表温度)も冬より高いので、湯温は4142℃で良いでしょう。

2 浴室内温度

・浴室が23℃以下の場合は、裸になると肌寒いので、入浴前に浴室床にシャワーをかけたり、湯船の蓋を取って浴室内を事前に温めておきましょう。浴室暖房があるといいですね。

3 脱衣室の暖房

 ・脱衣時に、体温と脱衣所の温度差による障害を防止するため、寒い脱衣室を暖房器で温めておきましょう。特に冬は、高齢者の入浴事故が多いので、温度差に注意が必要です。

4  かけ湯

 

・冬は体が冷えているので、湯船に入る前に手や足など、心臓に遠い部位からかけ湯をし、体を慣らすとともに汗や汚れを流しましょう。足、手、体と心臓に遠い部位から順にゆっくりと湯船に入ります。冬は体表温と湯温との差が大きいので、高齢者の方は特に気をつけましょう。

 

【入浴】

 

1 入り方:   体温を38℃以上に上げる 、または、 体温を1.5℃以上上げる

 

・半身浴から、ゆっくりと心臓まで浸かる全身浴で肩まで浸かります。最初の数分間は、しっかり全身浴で温まってください。

 

 しんどくなってきたら半身浴に、そして、また全身浴にと交互にしても構いません。また、途中で、湯船からたったり、浴槽から出て腰をかけたりと、休息を取っても構いません。ただし、休息の時間は入浴時間から差し引いてください。

 

 

 

 ・冬場は外気温が低い(浴室温も低い)ので、入浴中に湯温が低下してきます。

 浴槽の蓋を首元までつけておくと、首元や肩も冷えにくく、湯温も下がりにくいです。  

 湯温が低下してきたら、追い焚きをして湯温を調整しましょう。

  高齢者、体力に自信の無い方は、心臓に負担の少ない半身浴がお勧めです。冬場は肩が冷えるので、肩カバーをしたり、首元まで蓋をつけたり、全身浴をして、肩も温めましょう。

 

高齢者は、一般的に代謝が低いので、体温が低く(低体温とは異なる)、36.0℃に満たない方も多いです。

 

よって、入浴前の体温を1.5℃以上上げることを目安にするのがよいでしょう。

 

 

入り方での参考項目

 

*半身浴は、みぞおち下(心臓より下)まで湯に浸かります。よって心臓には水圧がかからないので大変楽に入浴できます。

 

 しかし、体温の上がりは、全身浴より遅いので、少し長めに入ってください。

 

 **体温の低い人は、38℃以上に体温を上げるのは大変です(35.5℃の人の体温を38℃に上げるには2.5℃以上上げねばならない)。よって、体温の低い人は、自分の体温より1.5℃以上上げるようにしましょう(我々の実験結果より)

 

 

2 入浴温度と入浴時間

 

  ・基本は、湯温40℃で20分入浴ですが、炭酸系の入浴剤を使用したり、日常からシャワーではなく、湯船に浸かる入浴をしている人は、体温が上がり安いので、湯温40℃で15分入浴でもHSPが有意に増加します(実験で確認しています)。

 

3 体温38℃以上

 

  ・冬は外気温が低く、皮膚表面の温度も夏より低いので、夏より体温が上がりにくく所定の入浴時間(湯温41℃なら15分)より長く時間がかかる場合があります。15分以上でも(例えば20分とか)かまいません。その場合、保温時間を多少短縮しても構いません。また、38℃を超えてさらに1分入浴すればより確実です。

 

 

4 入浴中

 

  ・準備しておいたお楽しみグッズで入浴時間を楽しむのも良いでしょう。

 

  ・おすすめは、肩・腰・ふくらはぎなど気になる部位のマッサージやリンパマッサージ(水圧によって、血管やリンパが押され血行やリンパの流れが良くなります。リンパの流れに沿って下から上にマッサージする。)をしたり、ホームページに記載されている 「運動するHSP入浴法」 にある手首や肩もみ運動などで体温も上がりやすくなり、入浴時間も短く感じられます。

 

5 浴室温度

 

  ・浴室温度が20℃以下では、浴槽から出るとすぐに体が冷えてくるので、浴室暖房をおすすめします。または、外気温が下がる深夜、早朝での入浴を避ける入浴をおすすめします 

   

6 入浴後

 

  浴室から出る前に必ず体の水分を拭き取ってください。体が濡れたまま脱衣室に入ると、体表の水分が気化するため熱が奪われ、ヒヤッと寒気がします。脱衣室で下着を着る場合は、脱衣所を温めておきましょう。

 

  ・寒い時期は、体の水分を拭き取ったあと、浴室内で下着を着てしまうのも良いでしょう。脱衣室で寒気を感じません。

 

 

 

【入浴後の保温】

 

  ・HSP入浴法で重要なのがお風呂から出たあとの保温です。

 

・入浴後の体温を3737.5℃以上に保って、全身に熱をこもらせて、体内にHSPができる準備をします。

そのために1015分の保温が重要なのです。

 

  ・リビングなどで保温する場合は、暖房して室温を2025℃にし、靴下を履き暖かい衣服を着て保温し、1015分間休息します。

 

  ・冬でも汗が出るので必ず水分補給をしてください。体温が下がってきた場合は、生姜入りホット紅茶など飲むと体が温まります。

 

・保温の時間を有効利用して、お肌の手入れをするのも良いでしょう。

 

・ホームページに記載されている「保温中におすすめの運動」 のストレッチなどの実践で、入眠しやすくなります。

 

入浴で38℃以上まで体温を上昇させて、保温で37℃台をキープするまでが、HSP入浴法です。

 

 

保温での参考項目

*保温の時に出るは、体温調節の汗(エクリン腺から出る汗)なので、成分は殆ど水です。

運動後の粘りのある汗や脇から出る汗(アポクリン腺から出る汗)は、有機成分を含んでおり、匂いがあったりします。

 

**大量の汗が出るので、タオルや着替えが必要ですが、この時の汗は殆ど水分なので、毎回洗濯しなくても風乾で、再度使用しても構いません。

 

*** 保温後は、冷たい飲み物もOKです(保温中はちょっと我慢してください) メリハリをつける 

 

****体の中の余分な熱を体外に捨てる方法(熱の放散)には、輻射、伝導、対流、水分蒸発(発汗)の4つの方法があります。 

 

HSPの増加について】

 

 ・HSPは入浴2日後にピークを迎え(入浴13日後まで高い値を示す)、1週間後にはもとの値に戻ります。

 

 ・1日後にHSPのピークの人、2日後にピークの人、3日後にピークの人と個人差があります。しかし、殆どの人が2日後は、HSPの高値を示します。

 

 ・1回目入浴のHSPが減少しはじめたころ(1回目入浴の3~4日後)に、再度HSP入浴法を行うと1週間比較的高いHSPが得られるので、2回のペースが理想です。(例:1回目土曜日、2回目火または水曜日など)

 

 毎日HSP入浴法を実施してもかまいませんが、HSPが2倍、3倍と増えるわけではありません。増えても、非常にわずかです。HSP入浴法以外の日は、自分の好きな入浴法をしてください。

 

 ・旅行やイベントなど 「この日に元気になっておきたい、この日が勝負」 という日の2日前にHSP入浴をすると、その日の疲労やストレスが軽減されます。 大切な日の2日前には、HSP入浴法を!“

 

 ・毎日HSP入浴法を実施した場合、4週間でなれ(耐性)が起こり始め、効果が減少することがあります。そんな時は、約1週間HSP入浴法を中止してください。すると、元に戻りますので、その後、またHSP入浴法を再開してください。

 

 2回のHSP入浴法を継続して実施した場合も、3ヶ月でなれ(耐性)が起こり始め、効果が減少することがあります。そんな時は、約1週間HSP入浴法を中止してください。すると、元に戻りますので、その後、またHSP入浴法を再開してください。

 

 ※詳細はホームページ、または著書「加温健康法」を参照ください。