夏バージョンのHSP入浴法 -2020年8月説明入り詳細版-


 

HSP入浴法を公に広めるようになってから、はや、20年近くなりました。 この間に、夏の外気温は明らかに高くなりました。また、夏と冬の外気温の温度差は30℃近くあり、HSP入浴法を夏・冬同じようには実施できません。さらに、高齢者も増え高齢化社会となってきました。 そこで、現況のお風呂事情を踏まえ、また、現在の気温を考慮して、HSP入浴法を夏バージョンと冬バージョンに分けて記載することにしました。

実際の 「夏バージョンHSP入浴法」 の実施に当たって、わかりやすく、すぐに実践できるよう、細かい点まで説明(説明入り詳細版)していますので、是非、試してみてください。

【夏にも必要なHSP

 

・夏は、シャワーで済ませがちになりますが、

 お肌のためにも、コロナウイルス感染予防のためにも、週2回のHSP入浴法は欠かせません。

 

・夏は、やっはり、紫外線ストレスによる肌のシミ、シワが気になります。

 

HSPは、体の中から紫外線ストレスを予防してシミ、シワ予防に役立ちます。

 

HSPは、免疫を増強させる作用があり、コロナウイルス感染など様々な感染に対する免疫増強作用があります。

 

HSPにはストレス防御作用があります。

 

・最近は、長引くコロナストレスで、世界中でコロナ欝が心配されています。

 そんなコロナストレスから脳(海馬)の神経細胞を守るHSPが、コロナ欝の予防と治療の両面で活躍します

 

この暑い夏に“なんでHSP入浴法を” 、夏の暑さで十分ではないかと思われる方もいるかと思いますが、

 夏の気候(外気温35℃以上がずーと続く暑さ)による暑さと、HSP入浴法(4042℃での1020分の加温と

 1015分の保温)のメリハリのある加温とは、身体に与える影響が違います。HSP入浴法では、所定の温度で

 所定の時間、加温することで身体に熱ストレスを与え、HSPを増加させることができます。

 

 それでは、さっそく夏バージョンHSP入浴法にトライしてみましょう。

 

【準備するもの】

 

    飲料水:夏は脱水になりやすいため必ず飲料水を準備しましょう。

 

HSP入浴法で出る汗は、体温調節のための汗なので、成分は殆どが水分ですので、普通の水やお茶でかまいません

 

・日中の汗は塩分も含むので、スポーツドリンクや経口補水液(OS-1など)の代用補液でも良いです。

 ただし、あまり糖分の多いものは、2倍に薄めてから飲みましょう。

(糖分の多いドリンクを毎日飲んでいると、糖尿病になる恐れもあります)

 

  ・のぼせやすい人汗が出にくい人*は入浴前にも水分をとっておきましょう。

 

  ・入浴中、保温中でも水分が欲しくなったら、水分補給して構いません。

 

  ・冷たい飲料水は体を冷やすので避けましょう**。 

 

 

飲料水の準備での参考項目

 

*のぼせやすい人は、身体の熱が十分に汗となって排泄できないことが原因の1つです。汗がでやすいように、前もって水分をとっておきましょう。

 

*汗が出にくい人は、熱中症にもなりやすいです。身体の熱がうまく体外に捨てれず、熱が身体にこもってしまいます。外気温が30℃を超すようになれば、身体の熱を捨てるのは汗しかありません。

 

よって、汗を大量に出すHSP入浴法は、汗がなかなかでない人の発汗の練習にもなります。

 

**冷たい飲料水を飲むと、それが体温になるまでの熱を身体から奪うので、体温が下がってしまいます。 

 

保温終了後なら冷たい飲料水でもOKですので、保温の終了まで少し我慢(常温ならいつでもOK

 

 

    防水タイプの舌下型体温計

 

・防水タイプではない場合、口に入れる部分以外をビニールやラップフィルムなどでくるんで使用しましょう。

 

・最初のうちは、体温計で体温を確認するとよいでしょう。

 

慣れてきたら、自分の感覚で何度くらいか分かるようになります。

 

*「浴室からでて、脇の下で体温を測ったら、36.5℃しかなかった、体温が上がってない。」と、訴えた方がいました。

 

 入浴後汗が出ている脇の下で体温を測れば、汗が気化(汗が蒸発して気体になる)するときに熱を奪うので、体温が低く出ます。

 

     防水温湿時計時計温度(室温)湿度計も一緒についているのが便利)

 

・入浴時間を測るために必要です。タイマーを付けて、入浴時間を確認するのも良いでしょう。

 

・浴室内の温度や湿度も測れる機能がついた時計だと便利です。

 

     湯温計

 

・実際の湯船の湯温を確認するのに便利です。

 

・お風呂に取り付けられた湯温設定は、浴槽に流れ込む湯の温度で、浴槽に溜まった湯の温度ではありません。

 

実際の湯の温度は、一般に、設定した温度より若干低くなります。

 

     バスタオルや着替え

 

・バスタオルや着替えは、水のかからない浴室の隅か、脱衣所の手の届く所に準備しておきましょう。

 

    お楽しみグッズ

 

  ・入浴中、じっと動かずに湯船に浸かっていると、入浴時間がとても長く感じます。

 

  ・ホームページの「運動するHSP入浴法」に記載された簡単な運動をするのも良いでしょう。

 

   体温も上がりやすく、時間が経つのが早いです。

 

  ・防水カバーしたiPhoneや音楽プレイヤー、防水カバーをつけた本などで入浴時間を楽しむのも良いでしょう。

 

 

【入浴前】

 

1 湯温の設定

 

・最近、夏は外気温が30℃を超すのが普通になってきたこと。体温(特に体表温度)も冬より高いので、湯温は40℃で十分です。

 

・夏は、外気温が高く、皮膚表面の温度も冬より高いので、湯船に浸かっても湯温が低下することは少ないです。

 

  好みによって、41(15分入浴)42(10分入浴)でもかまいませんが、気張って、高くする必要はありません。

 

2 浴室内温度

 

・浴室が23℃以下の場合は、裸になると肌寒いので、入浴前に浴室床にシャワーをかけたり、湯船の蓋を取って浴室内を事前に温めておきましょう。

 

3 かけ湯

 

・湯船に入る前に、手や足など、心臓に遠い部位からかけ湯をし、汗や汚れを流しましょう。

 

そして、足、手、体と心臓に遠い部位から順にゆっくりと湯船に入ります。

 

 

【入浴】

 

1 入り方:   体温を38℃以上に上げる 、または、 体温を1.5℃以上上げる

 

・半身浴から、ゆっくりと心臓まで浸かる全身浴で肩まで浸かります。最初の数分間は、しっかり全身浴で温まってください。

 

 しんどくなってきたら半身浴に、そして、また全身浴にと交互にしても構いません。また、途中で、湯船からたったり、浴槽から出て腰をかけたりと、休息を取っても構いません。ただし、休息の時間は入浴時間から差し引いてください。

 

高齢者、体力に自信の無い方は、心臓に負担の少ない半身浴がお勧めです。夏は冬場のように、肩が冷えることも少ないですが、時々全身浴をして肩も温めましょう。

 

高齢者は、一般的に代謝が低いので、体温が低く(低体温とは異なる)、36.0℃に満たない方も多いです。

 

よって、入浴前の体温を1.5℃以上上げることを目安にするのがよいでしょう。

 

 

入り方での参考項目

 

*半身浴は、みぞおち下(心臓より下)まで湯に浸かります。よって心臓には水圧がかからないので大変楽に入浴できます。

 

 しかし、体温の上がりは、全身浴より遅いので、少し長めに入ってください。

 

 **体温の低い人は、38℃以上に体温を上げるのは大変です(35.5℃の人の体温を38℃に上げるには2.5℃以上上げねばならない)。よって、体温の低い人は、自分の体温より1.5℃以上上げるようにしましょう(我々の実験結果より)

 

 

2 入浴温度と入浴時間

 

  ・基本は、湯温40℃で20分入浴ですが、炭酸系の入浴剤を使用したり、日常からシャワーではなく、湯船に浸かる入浴をしている人は、体温が上がり安いので、湯温40℃で15分入浴でもHSPが有意に増加します(実験で確認しています)。

 

3 体温38℃以上

 

  ・夏は外気温が高く、皮膚表面の温度も冬より高いので、冬より早く体温が上がり、所定の入浴時間(湯温40℃なら20分)より早く体温が38℃を超えます。その場合、20分にならなくても(例えば15分とか)、保温に移っても構いません38℃を超えてさらに1分入浴すれば確実です。

 

4 入浴中

 

  ・準備しておいたお楽しみグッズで入浴時間を楽しむのも良いでしょう。

 

  ・おすすめは、肩・腰・ふくらはぎなど気になる部位のマッサージやリンパマッサージ(水圧によって、血管やリンパが押され血行やリンパの流れが良くなります。リンパの流れに沿って下から上にマッサージする。)をしたり、ホームページに記載されている 「運動するHSP入浴法」 にある手首や肩もみ運動などで体温も上がりやすくなり、入浴時間も短く感じられます。

 

5 浴室温度

 

  ・夏は、夜でも熱帯夜などで外気温が高く、浴室の温度は30℃前後になり、浴室湿度も90%以上になるので、

   途中で換気扇を回したり、少し網戸にしたりして換気をしてください。

 

 ・夏は、38℃になるのが早いので、冬より、早めに入浴が終わります。入浴が終わったら、すぐ、保温に入って構いません.

 

 

   

6 浴室での保温

  ・所定の入浴(38℃以上になった、40℃で20分または15分など)の後の保温に関して、夏は夜でも熱帯夜などで外気温が高く、浴室の温度も30℃前後で、体温が急に下がることもないので、そのまま浴室で保温しても良いです

 

  ・浴室での保温のためには、1015分ほどリラックスして保温できるような自分なりの風呂場環境を整えましょう。

 

風呂用腰掛けや、床タイルの上に冷えないような浴室マットを敷くなどして、保温できる環境にしておきましょう。

 

  ・保温時間をお楽しみグッズで過ごしたり、 「運動するHSP入浴法」 にある手首や肩もみなどの軽い運動をしたり、瞑想やその日の反省など、保温時間を有効に使いましょう。

 

 

【入浴後の保温】

 

  ・HSP入浴法で重要なのがお風呂からあがったあとの保温です。

 

  ・夏は、特に浴室から出ても汗が出続けるので、身体を拭いたあと、

   Tシャツ・短パンなど汗を吸いやすいラフな服装でよいです。

 

・入浴後は急に、体を冷やさないこと。

 

クーラーの強い冷気や冷たい飲み物がほしいところですが、急に体温が下がってしまうので、

ちょっと我慢(保温後ならOKです)

 

・入浴後の体温を3737.5℃以上に保って、全身に熱をこもらせることで体内にHSPができる準備となります。

 

そのために保温が重要なのです。

 

  ・室温が30℃を超える場合は、体温が下がりにくいので扇風機や軽くエアコン(2829℃に設定)を使用しても構いません。

 

・夏は特に、大量の汗をかくので、必ず、水分補給をしてください。

 

・保温の時間を利用して、お肌の手入れをするのも良いでしょう。

 

・保温時間をお楽しみグッズで過ごしたり、 「運動するHSP入浴法」 にある手首や肩もみなどの軽い運動をしたり、瞑想やその日の反省など、保温時間を有効に使いましょう。

 

入浴で38℃以上まで体温を上昇させて、保温で37℃台をキープするまでが、HSP入浴法です。

 

 

保温での参考項目

 

*保温の時に出るは、体温調節の汗(エクリン腺から出る汗)なので、成分は殆ど水です。

 

運動後の粘りのある汗や脇から出る汗(アポクリン腺から出る汗)は、有機成分を含んでおり、匂いがあったりします。

 

**大量の汗が出るので、タオルや着替えが必要ですが、この時の汗は殆ど水分なので、毎回洗濯しなくても風乾で、再度使用しても構いません。

 

***夏は、外気温が高く、外気温と体温との差が少なく、体外に捨てたい熱を捨てる手段は 「汗」 しかありません。よって、入浴後の汗がなかなか止まりませんが、1015分の保温中はちょっと我慢してください。

 

保温後は、冷たい飲み物もOKで、扇風機やクーラーなどの冷房も自由に利用してください。 メリハリをつける 

 

****体の中の余分な熱を体外に捨てる方法(熱の放散)には、輻射、伝導、対流、水分蒸発(発汗)の4つの方法がありますが、外気温が高くなると、発汗しかありません。

 

 

HSPの増加について】

 

 ・HSPは入浴2日後にピークを迎え(入浴13日後まで高い値を示す)、1週間後にはもとの値に戻ります。

 

 ・1日後にHSPのピークの人、2日後にピークの人、3日後にピークの人と個人差があります。しかし、殆どの人が2日後は、HSPの高値を示します。

 

 ・1回目入浴のHSPが減少しはじめたころ(1回目入浴の3~4日後)に、再度HSP入浴法を行うと1週間比較的高いHSPが得られるので、2回のペースが理想です。(例:1回目土曜日、2回目火または水曜日など)

 

 毎日HSP入浴法を実施してもかまいませんが、HSPが2倍、3倍と増えるわけではありません。増えても、非常にわずかです。HSP入浴法以外の日は、自分の好きな入浴法をしてください。

 

 ・旅行やイベントなど 「この日に元気になっておきたい、この日が勝負」 という日の2日前にHSP入浴をすると、その日の疲労やストレスが軽減されます。 大切な日の2日前には、HSP入浴法を!“

 

 ・毎日HSP入浴法を実施した場合、4週間でなれ(耐性)が起こり始め、効果が減少することがあります。そんな時は、約1週間HSP入浴法を中止してください。すると、元に戻りますので、その後、またHSP入浴法を再開してください。

 

 2回のHSP入浴法を継続して実施した場合も、3ヶ月でなれ(耐性)が起こり始め、効果が減少することがあります。そんな時は、約1週間HSP入浴法を中止してください。すると、元に戻りますので、その後、またHSP入浴法を再開してください。

 

 ※詳細はホームページ、または著書「加温健康法」を参照ください。